咲き誇る春<br><font size="-2">Shinjuku Takashimaya Shop / written by Nanae Fukawa</font>

街中を彩っていた桜も、葉桜の季節に移り変わりました。春の柔らかな陽光の下で、我が家の庭のチューリップが力強く葉を伸ばし始めています。あちこちから顔を出すチューリップは、十数年前に植えたものが毎年忠実に咲いてくれます。ほったらかしにされたように無造作に植えられていても、気まぐれに顔を見せるその姿は、まさに春の使者です。

子どもの頃から、「さいた、さいた」という歌のように、チューリップの花は私にとって馴染み深い春の象徴でした。それは新学期の小学校の風景にも刻まれています。

チューリップはユリ科の植物で、原産地はトルコ。一般的にオランダの花として知られていますが、実際のところ16世紀ごろにトルコからオランダへと伝わりました。現在では、世界中で5,000以上の品種が登録され、1,000種以上が栽培されています。日本にチューリップが伝わったのは江戸時代で、本格的な栽培は大正時代から始まりました。特に富山県と新潟県が生産の中心です。

港区 六本木 花屋 ゴトウフローリスト チューリップ
港区 六本木 花屋 ゴトウフローリスト チューリップ

 

ゴトウフローリストでは、年明けから様々な種類のチューリップを取り扱っています。一重咲き、八重咲き、パロット咲き、フリンジ咲き、そして複色の花びらを持つ品種など、多彩なチューリップが揃っています。店頭に届くチューリップは、まだつぼみがきゅっと閉じた状態ですが、咲き進むにつれて鮮やかな色彩を放ち、ナチュラルな美しさを醸し出します。一重咲きのチューリップが花開く様子は、まるでユリの花のようで、そのユリ科の特性を感じさせます。

この春も、チューリップを使ったアレンジメントやブーケを多くのギフトとしてお届けしました。春を象徴する魅力的な花、チューリップを花瓶に無造作に活け、日々変わるその姿を楽しむのは、私のお勧めです。

港区 六本木 花屋 ゴトウフローリスト チューリップ

その蜜のような甘い香りと、穏やかな春の陽光は、幼少期の春の思い出を蘇らせてくれます。切り花のチューリップもそろそろ旬を迎え、店頭に並ぶのもあとわずかです。春を存分に感じるチューリップと共に、素敵な季節をお楽しみください。我が家の庭のチューリップも、満開の時を心待ちにしています。

 

◎ゴトウフローリストでは季節を先取りする花が並びます。春の花も終盤を迎え、次の季節へとバトンタッチの時期です。この時期の花たちは、新鮮で心を躍らせてくれます。変わりゆく季節の花をぜひお楽しみください。